離れていても、できること。
頼れる妹&ぽんこつ姉の遠距離サポート奮闘記
入所後に向き合う暮らしと手続き

実家の片づけを始める前にやるべき準備リスト|遠距離姉妹の体験談つき

実家の片づけを始める前にやるべき準備リスト|遠距離姉妹の体験談つき
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まずは状況把握から(親の生活・家の状態をチェック)

いきなり家の片づけに着手する前に、まずは「現状把握」をすることがとても大切でした。

私たちは帰省のたびに、冷蔵庫や食品ストック、家の中の状態を少しずつチェックしていました。

冷蔵庫・食品ストックの確認

母の物忘れが進んでから、冷蔵庫の中には賞味期限切れの食品が増えていきました。

同じ調味料を何本も買っていたり、冷凍庫には何年ものかわからない肉や魚…。

一度、妹と一緒に中身を全部出して整理したことで、「食品を整理するだけでも気持ちがスッキリするね」と両親も納得してくれました。

片づけを考えるときは、まず冷蔵庫・食品棚をチェックするだけでも、どれくらい家が管理できているかの目安になります。

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親の健康状態・介護度を把握

片づけを進めるうえで、親の体力認知症の進行度も大きなポイントでした。

母が散らかっている部屋を見ても、「ちょっとづつ片づけてはいるんだけどね~、なかなか片付かなくて、、」と毎回言うけど、片づけた形跡はどこにもなく、、

父はというと、疲れて片づける気力がないし、片付いていなくても気にならない様子。。

このあたりで「親だけでは片づけられない」と現実を受け止め、施設入所を視野に入れ始めました。

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家の安全確認(害獣・雨漏り・火災リスク)

ある日、妹から「柱にかじった跡がある…どうもねずみがいるみたい!」と連絡がありました。。汗

これが大きなターニングポイントに。

「電線をかじられて火事になったら大変!」と、一気に危機感が高まり、本格的に片づけと家の売却を決断しました。

家の状態をチェックする際は、

  • 害獣の有無(ねずみ・シロアリなど)
  • 雨漏りやカビ
  • 老朽化した電気配線などもあわせて確認すると、片づけの優先度が明確になります。

連絡・手続き系は先に止める/変更する

実家の片づけを進めるうえで、意外と時間がかかるのが「連絡解約変更」といった手続き関係です。

これを片づけと同時にやろうとすると、頭も体もパンパンになってしまいます。

私たちの場合も、父が緊急入院してバタバタしている最中、新聞や牛乳が届き続けてしまい、慌てて停止連絡を入れた経験がありました。

もっと早くに止めておけばよかった…と反省したポイントです。

定期購入は早めにストップ/契約状況の把握

  • 宅配牛乳
  • 新聞
  • 宅配弁当
  • 生協やネットスーパーの定期便
  • ウォーターサーバー

こうしたサービスは、電話一本で止められるものもあれば、解約手続きに1~2週間かかるものもあります。

「両親が入院した」「施設入所が決まった」時点で早めにストップしておくと、食べきれない食品や請求書がたまるストレスが防げます。

公共料金・NHK・固定電話の契約状況の把握

  • 電気・ガス・水道は「一時停止」か「廃止」かを選ぶ
  • 固定電話は転送設定できるか確認
  • NHKは世帯主変更や解約が必要な場合あり
  • 他、サブスク(Netflix、Amazonprime、etc)

私たちの場合は、父の緊急入院後、水道を残して、電気・ガスは一時停止し、両親の施設入居が決まった段階で水道も含め廃止しました。

電気はねずみ問題で漏電の心配があったのと、遠距離住みなので片づけも一気に行う予定だったので、水道以外は不要と考えました。

片づけのことを考えると、電気は残しておいた方がよいケースの方が多いと思います。(冷蔵庫の整理や掃除機使用など)

郵便物は転送設定すると安心

実家が空き家になると、郵便物の管理も大切になります。

私たちは郵便局の転送届を出して、妹の家に一時的に郵便を転送しました。

公共料金や銀行からの大切な書類が届いても見逃さずに済んだのでおすすめです。

ポイント

「片づけ」と「手続き」は別の日にやると効率的!

私たちの場合は、実家でしかできないこと自宅でもできることを分けました。

なので基本的には片づけ」は実家で、手続き」は自宅でと振り分けができました。

もちろん手続きにも、役所関係などは地元でないとできないこともありますが、この日を手続き日と決めて、レンタカーで集中的に廻りました。

そうすることで、作業の日はそのことに集中できるし、精神的にも落ち着いて片づけられます。

業者探しとスケジュール調整

私たち姉妹がまずやったのは、「どのタイミングで業者さんに入ってもらうか」を考えることでした。

実家の片づけは自分たちだけで全部できる量ではなかったので、最初から業者利用を視野に入れていました。

業者に依頼する範囲を決める

  • 大型家具や家電の搬出だけ頼むのか
  • 家全体の片づけを丸ごとお願いするのか
  • 不用品の処分だけを依頼するのか

まずは姉妹で話し合い、下記のように決めました。

業者に依頼

  • 大型家具・家電(ソファ、冷蔵庫、テレビ、電子レンジ、etc)
    →タンスなど木製の物は、家と一緒に解体できるということでそのままに、、
  • 本類
  • 布団類
  • 食器類
  • 衣類(確実に不要なもののみ)

自分たちで片づけ

  • 食品(冷蔵庫の中、ストック品、etc)
  • 日用品→使えるものはいったん保管
  • 貴重品(通帳、印鑑、カード、保険証、現金、etc)→帰省のたびに少しずつ進め、業者片づけの直前も実施。
  • 着物類→必要としている親戚へ、残りは買い取りショップへ

候補となる業者をリストアップ

ネット検索で「実家 片づけ ○○市」「不用品回収 口コミ」と検索し、口コミや料金体系、サービス内容をチェックしました。

3社ほど候補を出して、見積もりのとりやすさや対応の早さも比較。

  • 地域によって料金が大きく違うので、相見積もりは必須
  • 一括見積サイトを使うと効率的だけど、複数社から一気に電話がかかってくるので注意。

 

立ち会い可能な日程を家族で調整

業者さんに来てもらう日には、立ち会いが必要。
親の予定、兄弟姉妹の帰省スケジュール、業者さんの空き日を合わせる必要があります。

  • まずは自分たちの帰省日を確保
  • 親が在宅で立ち会える日を確認
  • 1〜2か月先の候補日を出して業者に連絡

私たちの場合、親はすでに家を出ていたので、私たち姉妹と義弟の3人のスケジュール調整でした。

スケジュールが決まると、片づけのゴールが見えてきてモチベーションが上がります。

貴重品・重要書類のリストアップ

片づけ作業で一番大事なのは、先に貴重品や重要書類を確保すること

私たち姉妹も、まず最初に「大事なもの探し」から始めました。

認知症の母の部屋は床が見えないほど散らかっていたので、貴重品を探すのはまるで宝探しのよう。

義弟と一緒に荷物を右から左へ、左から右へ…2往復してようやく必要なものをそろえました。

通帳・印鑑・年金手帳・保険証書など

最低限、以下のものは探しておくと安心です。

  • 銀行口座の通帳と届出印
  • 実印、認印
  • 年金手帳、年金関連の通知書
  • 保険証書(生命保険、医療保険など)
  • クレジットカード、キャッシュカード
  • 現金(封筒に入ったままのものが出てくることも)

これらは、今後の入院費用の支払いや施設入所の契約に必要になることがあります。

探したあとはまとめて保管し、持ち帰るか、鍵付きの引き出しに移しておきましょう。

家の権利証・相続に関わる書類

家や土地に関する書類も忘れずに。

私たちの場合は、父の入院後に不動産売却の話が出たため、早い段階で権利証を探しておいて本当に助かりました。

  • 登記済権利証(登記識別情報)
  • 固定資産税の納税通知書
  • 相続に関わる書類(遺言書がある場合は特に注意)

これらは無くすと再発行が難しいものもあるので、一番安全な場所に移しておくのが大事です。

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気持ちの準備も忘れずに

実家の片づけは、体力だけでなく気力も必要です。

私たち姉妹も、何度も「本当に捨てていいのかな?」と迷い、感情的になりかけました。

そこで、事前に「気持ちの準備」をしておくことで、当日の負担を減らせました。

親との話し合いは少しずつ

認知症が進んでからの母との話し合いは、毎回一筋縄ではいきませんでした。

「捨てないで!」「まだ使う!」と強い拒否をされることもあり、こちらも疲弊…。

私たちは、一度にすべて片づけようとせず、少しずつ話す→少しずつ片づけるを繰り返しました。

親が納得するペースで進めることで、衝突が減り、後悔も少なくなったと思います。

「思い出の品は写真に残す」などルール作り

思い出の品は、片づけを止める最大の原因。

私たちは「写真を撮ってから処分する」というルールを決めたことで、気持ちの整理がしやすくなりました。

  • 子どもの頃の作品や手紙 → 撮影してデータ保存
  • どうしても捨てられないもの → 1箱までなら残す、と上限を決める

ルールがあると迷いが減り、家族の間でも「これはどうする?」のやりとりが短時間で済みます。

 

 

実家の片づけ前にやっておくことチェックリスト

チェックリストを作っています。
ダウンロード、プリントアウトして使ってくださいね。

実家の片づけ前にやっておくことチェックリスト

まとめ:準備を整えてから動くと、片づけがスムーズに

実家の片づけは、思った以上に体力も時間も気力も使います。

私たち姉妹の場合、ねずみ出没という“背中を押す出来事”があったから一気に進められましたが、事前に準備をしておいたことが本当に役立ちました。

  • 貴重品・重要書類の確保
  • 定期購入やインフラの整理
  • 親との話し合いで気持ちの折り合いをつける
  • 「思い出の品のルール」をあらかじめ決める

こうした準備をしておくと、いざ実家が空いたときにも慌てずに動けます。

特に遠距離に住んでいる場合、帰省のたびに少しずつでも準備を進めておくと、あとあと自分が助かります。

次の記事では、実際に私たちが3日間で一気に実家を片づけた段取りと、業者さんへの依頼方法、注意点、費用感を詳しく紹介していきます。

「具体的にどんな順番でやればいいの?」という方は、ぜひそちらも参考にしてくださいね。